肌荒れ
2018.03.30

肌荒れの原因と予防・改善のポイント

ニキビや吹き出物、かさつき、赤み、かゆみなど、肌荒れにはさまざまな症状がありますが、どのようなトラブルでも気分は沈むものです。肌荒れはなぜ起こり、予防・改善するにはどうすればいいのでしょうか。原因と対策についてお伝えします。

肌荒れを気にして鏡を見る女性

一言で肌荒れと言っても、ニキビや吹き出物、かさつき、赤み、かゆみなど、その症状にはさまざまなものがあります。原因は症状によって異なります。肌荒れが引き起こされる要因と、予防・改善するために心がけたいポイントをお伝えします。

肌荒れの原因

肌荒れにはさまざまな原因が考えられますが、大きくは外的要因と内的要因に分けられます。それぞれ、主な要素について見ていきましょう。

外的要因

肌に影響を与える刺激にもさまざまなものがありますが、代表的なものに乾燥と紫外線があげられます。ほとんどの場合は、この2つが原因になっていると考えてもいいでしょう。

乾燥
皮膚の水分保持力が低下すると、肌は乾燥します。たとえば、外気(特に湿度が下がってくる秋から冬にかけて)やエアコンの影響、間違ったスキンケアなどで乾燥は引き起こされます。肌の水分は、皮膚のもっとも外側にある角質層で保持されています。また、外部からの刺激から肌を守るのも角質層の役割です。この、水分蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守る働きを、肌のバリア機能と言います。
しかし、外気や過剰な洗浄などが原因で必要な角質を傷つけてしまうと、水分保持力が低下して肌が乾燥し、外部からの刺激にも弱くなります。これが、乾燥肌と呼ばれる状態です。乾燥肌になると皮膚がかさついたり、かゆみを感じたりする場合もあります。かゆい部分をかいてしまうと角質層がさらに傷つき、肌のバリア機能は一段と低下します。

また、乾燥によってニキビができることもあります。角質層のバリア機能が弱まると、肌を保護しようと角質が異常に産生され、角質肥厚(余分な角質が肌に滞った状態)が起こります。すると、角栓ができやすくなり、毛穴が詰まります。

さらに、肌の水分蒸発を防ぐべく、皮脂膜を形成しようと皮脂が多く分泌されます。健康な肌でも角質層の上に皮脂膜は張られていますが、角質層が乱れるとその分泌が過剰になります。これにより、余分な皮脂が毛穴にたまりやすくなり、ニキビが誘発されるのです。

紫外線
紫外線を浴び続けると、肌内部への侵入を防ごうと角質が過剰に産生され、角質肥厚が起こります。すると、肌内部は隙間だらけになって水分が蒸発しやすくなり、乾燥が引き起こされることでザラつきやごわつき、かゆみ、ニキビなどの肌荒れが誘発されます。
また、紫外線を浴びるとメラニン色素が形成されます。これが、日焼けにより肌が黒くなる原因です。通常であればターンオーバーとともにメラニン色素は排出されますが、肌のバリア機能が低下しているとターンオーバーがうまく行われず、メラニン色素を含む角質の排出が滞って色素沈着を起こします。これが、シミやくすみの原因となります。

内的要因

肌荒れの主な原因は外的要因にある場合が多いですが、内的要因が招いているケースもあります。代表的なものをご紹介します。

ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の大きく2つがあります。肌に関する働きで言えば、プロゲステロンは皮脂の分泌を促し、エストロゲンはこれを抑制する働きをしています。
健康な肌を保つには、このバランスがしっかり保たれている必要があります。何かしらの理由でバランスが崩れると、ニキビなどの肌荒れを招きやすくなります。
ストレス
ストレスも肌荒れの要因になるとの考えがあります。これは、ストレスがホルモンバランスを乱すひとつの原因になるためです。ホルモンの分泌は、脳の視床下部によってコントロールされています。視床下部はストレスの影響を大きく受けるため、過剰なストレスはホルモン分泌のバランスを崩す要因となります。
一般的に、ストレスを受けると男性ホルモンが分泌されやすくなるといわれます。男性ホルモンには皮脂の分泌を促す働きがあるので、ニキビを誘発しやすいとされます。
睡眠不足
睡眠不足により、肌のバリア機能に必要な構造が損なわれるとの実験結果が出ています[1]。これによると、睡眠が不足すると肌の水分蒸発量が多くなり、肌のキメが粗くなってくすみやすくなることがわかったそうです。
腸内環境の乱れ
バランスの悪い食事や生活習慣の乱れ、ストレスなどが続くと、腸内における悪玉菌の割合が多くなって腸内環境が乱れます。腸内環境が悪化するとお通じがスムーズに行われにくくなり、便秘を引き起こします。腸内にたまった便や悪玉菌は、腐敗産物などの有害物質を産生します。これが血液に乗って全身を循環すると、その影響が肌にまで出てしまうことがあるとされます[2]。
血行不良
何かしらの原因で血行不良になると、栄養が全身に行き渡りにくくなることでさまざまなトラブルを誘発します。血行不良で誘発されるトラブルには便秘もあり、便秘による肌荒れの要因となり得ます。また、血流が滞ると老廃物の処理もスムーズにできなくなるため、肌荒れやシミ、しわの原因になることがあります。

肌荒れを予防・改善する方法

すでに起こってしまった肌荒れを改善し、くり返さないようにするには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。肌荒れの原因を踏まえた予防・改善のポイントについてお伝えします。

正しいスキンケアで乾燥を防ぐ

肌荒れを予防・改善するうえでもっとも大切なのは、日々の適切なスキンケアです。まちがった方法では悪化させる可能性もあるので、正しい方法と手順を知り、健康な肌を保つべく努めましょう。スキンケアの基本ステップは、洗浄と保湿です。それぞれについて見ていきましょう。

洗浄
肌荒れや皮脂が気になると日に何度も汚れや皮脂を落としたくなるものですが、これはむしろ悪影響になります。洗顔は1日2回で十分です。肌荒れが起こっているときは皮膚のバリア機能が弱まっているので、できるだけ刺激が少ない洗顔料で丁寧に洗いましょう。
皮脂や汚れを落とそうとゴシゴシこすると、肌荒れを助長してしまいます。摩擦による刺激が最小限になるよう、たっぷりの泡でやさしく洗ってください。すすぐ際は、ぬるま湯でしっかり洗い流しましょう。
保湿
洗浄後の肌は、皮脂や汚れだけでなく、角質も取り除かれた無防備な状態です。そのままにすると肌の水分はどんどん蒸発してしまうので、すぐに化粧水でうるおいを与え、乳液やクリームで保護しましょう。このときも、洗顔時と同様、肌に負担をかけないようやさしく行うことが大切です。
手でパチパチ叩いたり、コットンでゴシゴシこすったりすると摩擦で肌が傷つくことがあります。手でつけるときは、手のひらで丁寧になじませていきましょう。コットンを使う際は、コットンがひたひたになるまで化粧水を染み込ませ(摩擦による刺激を最小限に防ぐためです)、丁寧に肌になじませましょう。

紫外線対策を徹底する

紫外線は夏だけでなく、季節や天気を問わずに降り注いでいます。また、肌の真皮層に影響を与える紫外線A派はガラスなども通過するため、部屋の中でも対策することをおすすめします。紫外線対策には、日焼け止めなどのUVケア製品の使用、帽子やサングラスの着用、日傘の使用などがあります。UVケア製品は、紫外線を浴びる状況や生活スタイルに合わせて選びましょう。

たとえば、洗濯物干しや買い物などでちょっと外に出るだけならSPFやPA値が少ないものでも大丈夫ですが、炎天下での活動や屋外レジャーの場合は、値の高いものがおすすめです。また、こまめに塗りなおすことも重要です。炎天下に長時間いるようなときは、他のグッズも活用してしっかり対策しましょう。

腸内環境を整える

肌荒れを防ぐには、体の内側からのアプローチも大切です。特に、腸内環境の乱れは肌荒れだけでなくさまざまな疾患にもつながりやすいので、健康のためにも常に整えるよう意識しましょう。腸内環境を整えるには、善玉菌を外から補う方法と、すでに腸内に生息する善玉菌を増やす方法の2つがあります。

外から補うには、乳酸菌(およびビフィズス菌)飲料やヨーグルト、漬物・キムチ・納豆・味噌などの発酵食品を積極的に食べましょう。善玉菌の代表格である乳酸菌(ビフィズス菌が添加されているものは、ビフィズス菌も)が豊富に含まれています。

腸内にいる善玉菌を増やすには、食物繊維とオリゴ糖を含む食べ物を意識的に食べましょう。これらの栄養素は善玉菌のエサとなって増殖をサポートすることで知られています。

※食物繊維やオリゴ糖が豊富に含まれる食べ物について、詳しくは『腸と免疫の関係と、健康のために押さえたい食事の6か条』をご覧ください。

十分で質のよい睡眠を得る

肌荒れを防ぐためには、睡眠をしっかりとることも重要です。十分な睡眠時間を確保することはもちろん大切ですが、ただ長く寝ればいいというわけではなく、いかに良質な睡眠がとれるかも重要です。

特に、睡眠直後の3時間は成長ホルモンがもっとも多く分泌されて肌の新陳代謝が促されるため、この間にいかにぐっすり眠るかがカギといわれています。眠る直前のテレビ鑑賞やパソコン、スマートフォンの使用は控え、リラックスできる環境を作って良質な睡眠を得るよう心がけましょう。

この他、血行不良を予防するためにも常に体を冷やさないことや、ホルモンバランスや腸内環境の悪化につながるストレスをこまめに発散し、ためないように努めることも大切なポイントとなります。

まとめ

さまざまな要因により引き起こされる肌荒れですが、大きくは外的要因と内的要因の2つに分けられます。主な外的要因である乾燥や紫外線は、日ごろのスキンケアでしっかり対策しましょう。内的要因によって肌荒れが起こっているケースもあるので、スキンケアとともに内側からのアプローチをしっかり行うことも大切です。

特に、ホルモンバランスや腸内環境の乱れは肌荒れの大きな要因になり得るといわれます。日々の食生活や生活習慣を見直し、ストレスに負けない体を作って健康な肌を保ちましょう。

参考文献

  1. [1]睡眠不足は、肌のバリア機能とキメを悪化させることを肌測定により実証 https://www.pola.co.jp/company/pressrelease/pdf/2014/po20140820.pdf
  2. [2]腸内細菌が皮膚生理に及ぼす影響 http://bifidus-fund.jp/meeting/pdf/15th/sympo2_4.pdf

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