肌荒れ
2018.02.28

腸内フローラ(腸内環境)と肌の関係

肌が荒れてしまうとメイクのノリが悪くなったり、鏡を見るたび気分も落ち込みます。肌荒れは、腸内フローラとよばれる腸内環境とも関係があることがわかってきています。腸内環境と肌の関係を知り、適切なケアで健康な肌を保ちましょう。

腸内フローラ(腸内細菌叢:腸内の細菌の分布状態)のバランスにより保たれる腸内環境。腸内環境は体だけでなく、肌の健康にも関係していることがわかってきています。腸内フローラのバランスと肌の関係、内側から肌の健康を保つ方法についてお伝えします。

腸内フローラ(腸内環境)と肌の関係

腸内には善玉菌と悪玉菌、そのどちらでもない中間の菌(日和見菌)がバランスをとって生息しています。しかし、食生活や生活習慣、ストレスなどによってこのバランスが乱れると、日和見菌は悪玉菌に加担します。結果、悪玉菌が優位となり、正常な便通が保たれにくくなって便秘や下痢などのトラブルを引き起こします。便通が悪化すると肌荒れしやすい、ということを聞いたことがある方も少なくないでしょう。あるいは、実際に体験したり、今まさに感じている方もいるかもしれません。正常な便通が保たれないと、なぜ肌まで荒れてしまうのでしょうか。

善玉菌の中には、皮膚や粘膜に作用するビタミンB2、B6を産生する働きをするものがあります。腸内環境が悪化して善玉菌が減ると、ビタミンを産生する働きも低下し、肌を保護する機能が弱くなる可能性があります。[1]また、腸内環境が悪化するとフェノール類(フェノールやパラクレゾールなどの有害物質)が産生されます。この多くは腸管から吸収され、血液にのって体を巡るのですが、肝臓を経て皮膚に到達すると、表皮の形成などに悪影響を及ぼすことがわかっています。[2]腸内環境が悪化すると正常な便通が保たれなくなり、慢性化するとさらなる悪化を招きます。便通が悪化すると肌が荒れやすくなるのは、このためです。

腸内フローラを整えて肌荒れを予防・改善する方法

そもそも、肌荒れの原因は、乾燥、紫外線の影響、肌に合わないスキンケアなど、外的要因にあることが多いですが、外側からのケアを工夫していても良くならない場合は、前述のとおり腸内環境など体の内側の問題が関係している場合もあります。そのため、肌を健やかに保ったり、すでに荒れてしまった肌を回復させるには、体の外と中の両方からのアプローチが効果的です。ここでは、体の内側からのアプローチの中でも食事にスポットを当て、腸内フローラのバランスを整える方法をご紹介します。

※肌荒れを予防・改善するスキンケア(外側からのアプローチ)については、『肌フローラとは?皮膚常在菌のバランスを保つ方法』をご覧ください。

食物繊維を摂取する

食物繊維が便秘に効果的に作用することは有名ですが、具体的にどのように効果があるのかわからない方も多いと思います。食物繊維の種類と、具体的な整腸作用について見ていきましょう。

水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、その名のとおり水に溶ける食物繊維です。腸内細菌のエサとなって増殖を促す働きがあるため、腸内環境を整えるサポートとなります。このほか、コレステロール値や食後血糖値の上昇を抑制したり、軟便の形成を促す働きもあります。水溶性食物繊維を多く含む食べ物には、以下のものがあります。
・果物類:キウイフルーツ、ミカン、リンゴ、桃など
・繊維の柔らかい野菜:人参、ホウレンソウ、大根、玉ねぎ、かぼちゃ、トマトなど
・いも類:ジャガイモ、里いも、長いもなど
不溶性食物繊維
水に溶けない食物繊維です。便のかさを増して腸の動きを促し、お通じをスムーズにする働きがあります。また、有害物質を吸着して排せつを促す作用もあります。不溶性食物繊維を多く含む食べ物には、以下のものがあります。
・繊維の固い野菜:ごぼう、ナス、ニラ、とうもろこし、タケノコなど
・いも類:さつまいも
・きのこ類:しいたけ、えのき、エリンギ、えのきなど
・豆類:大豆、おから、納豆など

有機酸を含む食材を摂取する

有機酸とは、酸性の性質をもつ有機化合物のことで、クエン酸、酪酸、乳酸、酢酸などがあります。多く含む食材には、果物類や牛乳、プルーン、梅干しなどがあります。有機酸を摂取すると腸内が酸性に傾き、悪玉菌の増殖を抑えやすくなります。悪玉菌が減少して善玉菌が優位になると、腸の働きが活発になり、便秘の予防・解消や腐敗産物の抑制につながります。

乳酸菌やビフィズス菌を含む食べ物を積極的に食べる

乳酸菌とビフィズス菌は、代表的な善玉菌です。特に、年齢を重ねるとビフィズス菌は減少してしまいます。食物繊維を摂ることでもともと腸内にいる善玉菌を増やすのも効果的ですが、あわせて外から補ってあげると相乗効果が期待できます。ヨーグルトや乳酸菌飲料、漬物、納豆、味噌などの発酵食品を意識的に食べ、善玉菌優勢の腸内環境をつくるサポートをしましょう。

まとめ

肌荒れは乾燥や紫外線の影響などの外的要因のほか、便秘やストレスなどによる腸内環境の悪化でも引き起こされる可能性があります。肌フローラだけでなく、腸内フローラのバランスを整えることも肌の健康を保つポイントとなります。肌荒れがなかなか改善されない場合は、毎日の正しいスキンケアとともに食生活や生活習慣も見直し、体の外側と内側の両方からアプローチしてみることをおすすめします。

参考文献

  1. [1]腸内細菌と健康 厚生労働省/e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
  2. [2]ビフィズス菌発酵乳が肌荒れを改善-腸内環境と肌荒れの関係を科学的に解明- http://www.yakult.co.jp/news/file.php?type=release&id=135996845498.pdf

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