ロタウイルスとノロウイルス
2017.11.30

ロタウイルスに感染した大人と赤ちゃんにおすすめの食事

ロタウイルスは非常に感染力が強いウイルスです。このウイルスに感染して急性胃腸炎を発症すると吐き気、下痢、発熱などの症状が出るので、症状に応じて食事内容を考えていく必要があります。感染時におすすめの栄養摂取についてお伝えします。

監修医師

監修 コロンビア内科 院長  小谷晃司先生

ロタウイルスは子供がかかりやすい病気として知られています。赤ちゃんがかかった場合、胃腸に症状が出るため、食事は何をあたえればよいのか悩むお母さんもいらっしゃるでしょう。そこで、ロタウイルスに感染した際の症状と、おすすめの食事・栄養補給方法についてお伝えします。

ロタウイルスに感染したときの症状

ロタウイルスは、0~6歳の乳幼児の急性重症胃腸炎の主な原因ウイルスとして知られています。少量(10~100個)のロタウイルスが口から入ることで感染しますが、2~4日の潜伏期間の後、水のような下痢や嘔吐(おうと)がくり返し起こり、脱水症状を呈することもあります。あわせて、発熱や腹部の不快感もみられます。ほとんどの場合、自宅での安静で回復が見込める疾患ですが、乳幼児において意識の低下やけいれんなどの症状が見られた場合は、すみやかに医療機関を受診する必要があります。

ロタウイルスに感染した際に出る主な症状としては、下痢、嘔吐、発熱の3つがあげられます。

下痢

下痢の症状は一般的に3~9日程度で治まりますが、まれに半月ほど続くこともあります。下痢止め薬(止しゃ薬)はウイルスの排泄を遅らせることで結果的に病気を長引かせてしまうので、極端な脱水を回避するなどの目的以外では可能な限り使用しないほうが望ましいと考えられています。下痢は一旦治まったのちにぶり返すことがあるので、完全に回復したことを確認するためにはさらに数日、様子をみる必要があります。

嘔吐(おうと)

嘔吐は一般的に2~5日程度で落ち着きますが、食欲の回復までにさらに数日を要する場合があります。

発熱

39℃程度の熱が出る場合があります。

消化器症状が続いている中での経口摂取に関しては、水分補給を第一に考えましょう。固形物はある程度消化器症状が回復したのちに、消化のよいものから段階的に摂取してください。

ロタウイルスに感染した乳幼児におすすめの食べ物と飲み物

乳幼児がロタウイルスに感染した際の食事方法について、おすすめの食べ物と飲み物をご紹介します。

ロタウイルスに感染した乳幼児におすすめの食べ物と飲み物

離乳食を始めている赤ちゃんにおすすめの食べ物をご紹介します。ロタウイルスは下痢と嘔吐で水分が失われやすく、また、乳幼児は脱水症状が重症化しやすい傾向にあります。こまめな水分と栄養の補給が重要です。

経口補水液
嘔吐や下痢の程度が軽い場合には、湯冷まし、スポーツ飲料など、あまり種類を問わず摂取してよいですが、症状が強い場合にはナトリウムを多く含んだ経口補水液(OS-1など)を用いましょう。冷たいものは下痢の引き金になることがあるので、基本的には常温のものを与えてください。発熱時には冷たいものを求める場合も多いので、その場合はより摂取が進むほうを選んでいただいてかまいません。
りんごやバナナ
嘔吐が落ち着いて吐き気などがないようなら、消化にやさしい果物をすりつぶして少しずつ与えるとよいでしょう。
おかゆ
リンゴやバナナなどを食べられるようになってきたら、おかゆなどを1日複数回に分けて与えるとよいでしょう。少しずつ通常の食事に戻すようにすると、胃腸の負担になりません。

赤ちゃんが感染したとき、いつから食事を与えてもいいのか

症状が出ているときから水分補給は必要です。嘔吐が激しく食事がままならないようなら、経口補水液などを活用しましょう。嘔吐、吐き気などの症状が治まってきたら、様子を見ながら紹介したような食べ物を与えてみましょう。

母乳は与えてもいいのか

離乳食を始めていない乳児がロタウイルスにかかった場合は、脱水症状を起こさないように水分を補給してあげましょう。水の代わりに母乳を与えすぎても吐き戻してしまうので、哺乳瓶で様子を見ながら、少し飲ませて吐かなければまた少し、というように与えていくとよいでしょう。吐いてしまった場合は、吐しゃ物が気管支に入らないよう注意が必要です。

大人がロタウイルスに感染したときにおすすめの食べ物と飲み物

大人がロタウイルスに感染した場合も、乳幼児と同様、吐き気が強いときには経口補水液やスポーツドリンクなどでしっかり水分補給を行いましょう。嘔吐や吐き気が治まって食欲があれば、リンゴやバナナなどの消化のよい果物などを食べて、胃腸の様子みましょう。問題なければおかゆだけではなく、うどんやパンなどの穀類(炭水化物)も1日複数回に分けて少しずつ摂取することをおすすめします。消化に時間のかかる食物繊維の多い野菜(ゴボウやタケノコなど)や、カフェイン、アルコールを含む飲み物は、胃腸の負担になるので控えてください。

まとめ

ロタウイルスは、重症化を防ぐワクチンはありますが、発症してから効く特効薬はありません。脱水症状を防ぐ水分と栄養補給をバランスよくすることが大切です。嘔吐と吐き気が治まったら、栄養不足になっている体のためにも少しずつ食事を行い、回復を促しましょう。

参考文献

・厚生労働省ロタウイルスQ&A http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/Rotavirus/

・国立感染症研究所 https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/3377-rota-intro.html

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