インフルエンザ
2017.11.30

幼児が受けるインフルエンザの予防接種と予防のための5原則

幼児の中には保育園・幼稚園で集団生活をしている子も多く、感染症にかかりやすい環境にいます。インフルエンザの感染を防ぐためにも、予防接種をしっかり受け、日ごろから予防に努めましょう。予防接種と家庭での予防方法、症状の特徴についてお伝えします。

幼児のインフルエンザの予防接種について、回数や効果などをお伝えします。幼児期は、幼稚園や保育園などで集団活動をすることも多く、感染しやすい環境にいます。日ごろからできる予防方法やインフルエンザの症状を事前に分かっておくと、慌てずに対応できるでしょう。

予防接種を受けられる年齢と効果的な時期

乳幼児をインフルエンザウイルスの感染から守るには、予防接種を受けるのがもっとも効果的です。日本においてのインフルエンザの流行は例年12~3月頃で、1~2月に流行のピークを迎えることが多いです。ワクチン接種による効果を得るまでには2週間程度を要するため、毎年12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいと考えられます。インフルエンザワクチンの接種量および接種回数は次の通りです。

  • 6カ月以上3歳未満…1回0.25mLを2回接種
  • 3歳以上13歳未満…1回0.5mLを2回接種
  • 13歳以上…1回0.5mLを1回接種

1回目の接種時に12歳、2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を行っていただいてかまいません。また、13歳以上で基礎疾患があり、著しく免疫が抑制されている状態にある場合などは、医師の判断で2回接種となることもあります。子供だけでなく、家族全員が予防接種を受けることで、予防率をより高めることができるでしょう。

予防接種の間隔と効果の持続性

2回接種の場合、その間隔は2~4週間となっています。効果を高めるには、4週間で接種することが最適であるといわれています。どうしても接種できない場合は、4週間以上空いたとしても、できるだけ早く接種するようにしましょう。

流行時の予防の5原則

予防接種は、感染を100%防げるものではありません。感染しても発症をある程度予防し、発症した場合の重症化を防ぐ効果があるものです。そのため、予防接種を受けたとしても、流行時はしっかり対策する必要があります。予防効果を高める5つのポイントをご紹介します。[1]

予防法1.咳エチケット

インフルエンザの主な感染経路は、咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことで起こる飛沫感染です。よって、咳をしている人にはマスクの着用を促しましょう。また、咳・くしゃみをする際はティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけてください。できれば、 1m以上離れましょう。インフルエンザに感染している場合は、鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐに蓋付きのゴミ箱に捨てるようにしましょう。

マスクは、より透過性の低いものが予防効果が高くなります。たとえば、医療現場で使用されるサージカルマスクなどがいいでしょう。健康な人がマスクを着用することでも少しは予防効果が期待できますが、感染者が着用した方が予防効果は高いです。

予防法2.手洗い・うがいの徹底

手洗い・うがいは、手や喉(のど)に付着したウイルスを物理的に洗い流すため、衛生と感染予防の基本です。外から帰ったときなど、徹底しましょう。また、咳やくしゃみを手でおおったときにも洗いましょう。流水で手を洗えないときは、手指にすり込むタイプのアルコール製剤も有効です。ただし、目で見えるような汚れが付いている場合は消毒効果が低下するので、その場合はまず流水・せっけんで手を洗い、その後に消毒を行いましょう。

予防法3.湿度を保つ

空気が乾燥すると、ウイルスは活発になります。また、喉や鼻の粘膜の防御機能が低下するため、ウイルスに感染しやすくなります。外出時にはマスクを着用し、室内では加湿器などを使って適度な湿度(50〜60%)を保ちましょう。

予防法4.バランスのよい食事と十分な休養

日ごろからバランスのよい食事と十分な休養をとり、体力や抵抗力を高めることも大切です。

予防法5.外出をひかえる

インフルエンザが流行してきたら、できるだけ人混みや繁華街への外出は控えることをおすすめします。

幼児に現れるインフルエンザの症状

インフルエンザの症状は風邪(かぜ)とは異なります。事前にインフルエンザの症状を理解しておくと、子供にその症状が出た際に慌てずに対処できるでしょう。

風邪とは違うインフルエンザの症状

インフルエンザは、高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの強い全身症状が、急に現れやすいのが特徴です。これにともない、喉の痛み、鼻汁、咳(せき)などの症状が見られることもあります。まれに、気管支炎、肺炎、小児では中耳炎、熱性けいれんなどを併発し、重症になることもあるので、注意が必要です。以下に、インフルエンザと風邪の主な症状をまとめました。異なる点を確認してください。

インフルエンザの症状
高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、咳、喉の痛み、鼻水など
風邪の症状
喉の痛み、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、咳、発熱(高齢者では高熱でないこともある)

インフルエンザ脳症とは

インフルエンザの発熱から早期の段階(多くの場合、24~48時間以内)で嘔吐(おうと)、異常行動、意識障害、 けいれんなどが見られる場合があります。1歳をピークとして幼児期にもっとも多く見られるといわれています。日本においては、統計的に男女差はなく、1シーズンに100〜300人の小児が発症するとの報告があります。A香港型の流行時に多発しますが、B型で発症する場合もあります。上記のような症状が見られたときはすぐに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。

様子がおかしいと思ったら病院へ

インフルエンザの症状が少しでも見られたら、すぐに受診することが大切です。特に、幼児は保育園や幼稚園などで集団感染につながる危険性があります。早期に病院へ行き、治療や出席停止の指示を仰ぎましょう。感染の拡大を防ぐため、医療機関に事前に電話で連絡し、受診できる時間帯や受診方法等の指示を受けることも大切です。受診の際はマスク着用し、咳エチケットに努めましょう。

まとめ

幼児はうまく症状を伝えられないこともあるので、インフルエンザにかかると症状の悪化や感染の拡大を招く危険性があります。流行時期に合わせてワクチンの接種を実施し、日ごろの手洗い・うがいとバランスのとれた食事などでしっかり予防しましょう。それでも感染する可能性は少なくありません。風邪の症状との違いを把握し、少しでも気になる様子が見られたときはすぐに近隣の医療機関を受診しましょう。

参考文献

  1. [1]インフルエンザの基礎知識http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/file/dl/File01.pdf

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