インフルエンザ
2017.11.30

インフルエンザの感染・発症を予防する5つの対策

例年、冬に流行するインフルエンザ。インフルエンザウイルスを100%予防することはできませんが、対策をすることでその感染率を下げることはできます。感染を防ぐために知っておきたい5つの対策をご紹介します。

インフルエンザウイルスの感染を完全に防ぐことは不可能ですが、対策することでその確率を下げることは可能です。流行前に知っておきたい効果的な予防方法と、おすすめのグッズをご紹介します。

知っておくべき!インフルエンザの感染経路と潜伏期間

インフルエンザウイルスはどのような感染経路を経て体内に入るのでしょうか。また、体内に入ってから症状が出るまでの期間はどのくらいなのでしょうか。感染予防のために、まずはインフルエンザウイルスについて知っておきましょう。

インフルエンザウイルスの感染経路は、感染者の咳やくしゃみになどの飛沫に含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」が主な経路です。また、感染者の唾液や鼻汁がドアノブやテーブルなどに付着した場合は、インフルエンザウイルスは最長48時間ほど感染力を持つため、手についた状態で目や鼻や口をいじるとそこから感染する「接触感染」もあります。

体内にウイルスが入ってから1~3日は、症状が出ることはありません。これを潜伏期間と言います。また、発症から3日目はウイルスの排出がもっとも多いため、感染力も強いとされます。家族に感染者が出た場合は、この頃に特に注意する必要があります。

インフルエンザの感染・発症を予防するための5つの対策

それでは、インフルエンザウイルスの感染を防ぐための、効果的な予防法を見ていきましょう。[1]

予防接種を受ける

インフルエンザが流行する前に、予防接種を受けましょう。インフルエンザワクチンの効果は5か月間ほど持続するといわれています。ワクチンの効果が出るまでには2週間ほど要すので、12月上旬までには接種を終えることをおすすめします。接種回数、摂取量は年齢により異なりますが、13歳以上は1回、13歳未満は2回となります。予防率は100%ではありませんが、発症をある程度予防でき、発症しても重症化を抑えることができます。

手洗いを徹底する

手洗いにより、手指についたインフルエンザウイルスを実質的に洗い流すことができます。これにより、体内への侵入予防につながります。普段からはもちろん、流行時期は正しい方法での手洗いを徹底しましょう。正しい手洗い方法は、以下のとおりです。

  1. 流水でよく手を濡らし、石けんで手のひらをこすります。
  2. 指先、爪の間、指の間を念入りに洗います。
  3. 親指をねじり洗いします。手のひらも同様に行います。
  4. 最後に手首も洗います。
  5. 水でしっかり洗い流し、清潔なタオルやペーパーなどで水分をしっかり拭き取ります。

部屋を加湿する

湿度が低いとウイルスが長時間感染性を保ちます。また、鼻や喉(のど)の粘膜の防御機能も低下します。加湿器などを使って、部屋の湿度を50~60%に保ちましょう。

できるだけ人ごみを避ける

インフルエンザが流行してきたら、なるべく人混みや繁華街への外出を控えましょう。止むを得ず外出するときは、マスクの着用をおすすめします。菌やウイルスの侵入を完全に防ぐことはできませんが、喉の乾燥を防ぐことによる予防効果が期待できます。また、鼻や口を手で触りにくくなることで、接触感染の予防も期待されます。

家族に感染者が出たら?家庭内感染を予防する5つの対策

インフルエンザにかかる可能性がもっとも高いのは、家族に感染者が出たときです。同じ空間で生活する以上、そのリスクは高まります。できるだけ感染率を下げるためにも、家族に感染者が出た場合の対処法を知っておきましょう。

患者はできるだけ隔離する

一般的に、インフルエンザ発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれています。そのため、ウイルスを排出している間は家族との接触を控える必要があります。寝室は分け、感染者はできる限りその部屋を出ないようにしましょう。排出されるウイルス量は解熱とともに減少しますが、解熱後もウイルスは排出されています。排出期間の長さには個人差がありますが、咳やくしゃみなどの症状が続いている場合はマスクを着用させるなど、感染対策が必要です。

患者には処方された薬を必ず服用させる

インフルエンザに対する治療薬としては、下記の抗インフルエンザウイルス薬があります。

  • オセルタミビルリン酸塩(商品名:タミフル)
  • ザナミビル水和物(商品名:リレンザ)
  • ペラミビル水和物(商品名:ラピアクタ)
  • ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(商品名:イナビル)
  • アマンタジン塩酸塩(商品名:シンメトレル等)(A型にのみ有効)

※このうち、アマンタジン塩酸塩は耐性株がほとんどで、現在は有効ではありません。

薬の効果はインフルエンザの症状が出始めてからの時間や病状により異なるので、使用する・しないは医師の判断になります。抗インフルエンザウイルス薬の服用を適切な時期(発症から48時間以内)に開始すると、発熱期間は通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。なお、症状が出てから2日(48時間)以降に服用を開始した場合は、十分な効果は期待できません。効果的な使用のためには用法、用量、期間(服用する日数)を守ることが重要です。決して個人の判断で服用を中止することのないよう注意しましょう。

患者はマスクを着用し咳エチケットを守る

患者の咳やくしゃみによりウイルスが飛び散ります。患者はマスクを着用し、咳やくしゃみをするときは鼻と口にティッシュを当てる、人から離れる、ティッシュなどはすぐに袋などに入れて捨てるという咳エチケットを守らなければいけません。

患者が触れたものは正しく処理する

使い終わったマスクや鼻をかんだティッシュは、すみやかに処理しましょう。そのままにしておくと接触感染の原因になる可能性があります。また、処理後には必ず手を洗いましょう。

休業期間を守る

熱が下がっても数日間はウイルスを排出しているので、周囲の人への感染を防ぐよう、熱が下がった後も数日は学校や職場などに行かないようにし、自宅療養しましょう。現在、学校保健安全法(昭和33年法律第56号)では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています。出勤も、同様の期間控えることをおすすめします。

インフルエンザの予防対策に役立つグッズまとめ

最後に、インフルエンザの予防に役立つグッズを紹介します。

消毒用アルコール

インフルエンザウイルスはアルコール消毒でもある程度除去されるので、アルコール製剤による手指衛生も効果があります。掃除にも使用できる製品であれば、家庭内で触れることの多いドアノブやスイッチの拭き掃除にも活用できます。

加湿器

前でも述べたように、空気が乾燥するとウイルスが長時間感染性を保ち、鼻やのどの粘膜も防御機能が弱くなります。加湿器などを使って部屋の湿度を50~60%に保ちましょう。家庭用の大きなものでなく、デスクに置けるようなサイズの製品も効果があるといわれています。

マスク

のどの乾燥を防ぐことで感染の予防効果を高めることができます。

まとめ

インフルエンザの感染を防ぐには、流行時期や感染経路、予防法などの正しい知識を身につけることが大切です。流行前に予防接種を受け、加湿や食事、手洗いの徹底などでしっかり予防しましょう。インフルエンザが疑われる症状が出た場合には、早めに医療機関(内科や小児科)を受診し、症状の悪化や感染の拡大を防ぐことが重要です。市販されている予防グッズも活用し、感染予防に努めましょう。

普段の食事を工夫することでもインフルエンザは予防できます。インフルエンザ予防に効果的な食べ物について、詳しくは『インフルエンザ予防に効果的な食品とは?おすすめの食べ物10選とレシピ』をご参照ください。

参考文献

  1. [1]インフルエンザの基礎知識 http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/file/dl/File01.pdf

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