免疫
2017.11.30

免疫力が低下する5つの原因と改善させる方法

免疫力とは、体の中に侵入してきたウイルスや細菌と戦う力で、体を守る働きがあります。低下すると、感染症などの体調不良を起こしやすくなるので注意が必要です。免疫力が低下する原因と、改善させる方法をご紹介します。

免疫とは、病原菌などの異物を攻撃・排除するシステムを言います。そのため、免疫力が低下すると、風邪(かぜ)などの感染症にかかりやすくなります。風邪やインフルエンザなどの感染症が流行しやすい季節は特に、免疫力を下げない生活を心がけ、健康な体を保つよう努めましょう。

免疫力が低下する原因とは

免疫力は、年齢や食生活、生活スタイルなどによって左右されます。では、免疫力を低下させる要因には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。代表的なものをご紹介します。

1.加齢

加齢による免疫力の低下は、万人に訪れる問題です。実は、免疫力は20歳前後でピークを迎え、その後は徐々に低下してしまいます。さらに、高齢になると免疫力の低下が顕著になり、感染症などにかかりやすくなるといわれます。

2.ストレス

仕事上の悩みや人間関係、漠然とした不安、子育ての悩み、家庭内の問題、病気や環境の変化など、さまざまな要因でストレスはたまります。ストレスを抱えていると、消化不良や睡眠不足などが起こり、自律神経のバランスが崩れます。自律神経の乱れは、免疫力低下の原因になります。

3.睡眠不足

仕事が忙しい時期や受験勉強で睡眠時間を削り過ぎてしまうことはないでしょうか。睡眠は、免疫においてとても重要な要素で、不足すると自律神経のアンバランスを招く要因となります。また、睡眠障害と免疫細胞活性の低下の関わりについても、研究により示唆されています。[2]

4.食生活

コンビニや外食が多くなると、どうしても栄養に偏りが出てしまいます。栄養が偏ると免疫力が低下しやすく、日常的に風邪などの病気にかかりやすくなってしまいます。

5.運動不足

運動不足により筋肉量が減少すると、体温や基礎代謝が下がって免疫力が低下しやすくなることが示唆されています。また、運動不足が続くと、ウイルスや細菌の除去に働くNK(ナチュラルキラー)細胞の活性が低下することも研究により明らかになっています。[1]

免疫力の低下でかかる可能性のある病気

風邪やインフルエンザ

細菌やウイルスを攻撃する免疫細胞の活性が弱まると、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなってしまいます。風邪やインフルエンザが流行しやすい冬場は、気温が低く空気も乾燥しているため、ウイルスは活発になります。感染を防ぐには手洗いやマスクなどの予防とともに、体の抵抗力をつけることも大切です。

慢性疲労

慢性疲労の原因ははっきりしていませんが、栄養不足や体力低下、ストレスによって免疫力が低下すると、疲労を感じやすくなるといわれています。栄養バランスが悪くなると身体のエネルギー生成がうまくいかなくなり、回復が遅れて疲労が蓄積してしまいます。病気・風邪・出産による体力低下をキッカケに、慢性疲労に陥る人も多いといわれます。体力が一気に低下すると免疫力もダウンし、ちょっとしたことで体調を崩しやすくなります。回復も遅くなり、慢性的な疲労を感じやすくなります。

また、ストレスによって自律神経バランスが乱れると、身体の修復・精神のリラックスを司る副交感神経の機能が低下するため、生活や環境の変化に対応できなくなり、慢性的な疲労感につながってしまうケースもあるとされます。

口内炎

口内炎の中でも、もっとも多く見られるのがアフタ性口内炎です。これは、過労・ストレスによる免疫力の低下が原因の1つであると考えられています。病気・睡眠不足・過労・ストレス・栄養不足(とくにビタミンB群)などが引き金となって口腔内のバランスが崩れ、悪玉菌が優勢となって、ちょっとしたことで口内炎が起こりやすくなります。

免疫力を改善させる方法

では、免疫力を低下させない、あるいは低下した免疫力を改善するにはどうすればいいのでしょうか。心がけたい3つのポイントを見ていきましょう。

生活習慣の見直し

運動
前述のとおり、運動と免疫細胞の活性には深い関わりがあることが示唆されています。また、筋肉を動かすと体が熱を発して血行がよくなります。運動によってたまった疲労物質を取り除くため、体は筋肉に血液を送りこもうとします。これにより基礎代謝もよくなり、体温が安定して高い状態を保てるようになるといわれます。健康を維持するためにも、日頃から適度な運動を心掛けましょう。免疫力を維持するには、有酸素運動がすすめられています。
睡眠
体を回復させるには、十分な睡眠時間はもちろん、その質を高めることも大切です。これは、睡眠中に分泌される成長ホルモンが、免疫力の維持や向上の大切な要素となるためです。成長ホルモンをしっかり分泌させるには、就寝後の最初の3時間をいかにぐっすり眠るかが重要といわれています。就寝直前の食事は控え(2~3時間前までに終えましょう)、テレビやパソコン、スマートフォンも、直前には見ないよう心がけましょう。

バランスのよい食生活

免疫力をつけるには、食生活もとても大切なポイントとなります。もっとも大切なのは、バランスよく食べること。5大栄養素を基本に、さまざまな栄養素をまんべんなく摂りましょう。3食きちんと食べることも大切です。

※免疫力をつけるのに効果的な食べ物・食事のとり方については『免疫力を高める生活とは?健康な体をつくる食事と習慣』をご覧ください。

よく笑ってストレスを発散

ストレスをためないことは、免疫力の低下を防ぐうえで重要なポイントです。自分に合ったストレス発散方を見つけ、できるだけためないよう心がけましょう。また、笑うことでもストレスは発散されます。のみならず、免疫力のアップにもつながることがわかっています。笑うと副交感神経と交感神経が頻繁に切り替わり、体内の器官や脳に刺激が伝わります。これにより、神経ペプチドという免疫機能を活性化させるホルモンが分泌され、免疫力を高める効果が期待できるそうです。また、笑うときに動いた顔の筋肉が脳に働きかけ、血管が拡張して血行がよくなるともいわれます。

まとめ

風邪やインフルエンザなどの感染症は、免疫力が低下したときにかかりやすくなります。病気にかからないためにも、日ごろからウイルスに負けない体作りに努めましょう。日々の小さな心がけで、免疫力の低下は防ぐことができます。無理をしない程度に生活習慣を見直していきましょう。

参考文献

  1. [1]運動によるさまざまな免疫変動と意義 http://www.f.waseda.jp/katsu.suzu/hp/3.pdf
  2. [2]慢性疲労における睡眠障害および免疫系の動態に関する研究 http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/jkpum/pdf/118/118-12/fujiwara-12.pdf

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