インフルエンザ
2017.11.30

家族がインフルエンザにかかった時の家庭内感染を予防する方法

インフルエンザにかかると一緒にいる家族はどうしても感染しやすくなってしまいます。家族の中でインフルエンザの発症者が出たときの対処法について考えてみましょう。

インフルエンザにかかると、一緒にいる家族はどうしても感染しやすくなってしまいます。本格的なインフルエンザシーズンを前に、家族の中でインフルエンザの発症者が出たときの対処法をについて考えてみましょう。インフルエンザにかかった場合の登校や登園、出社の目安についても触れているので参考にしてください。

家族がインフルエンザにかかったら!感染を予防するための6か条

家族内感染を防ぐためには、以下の6項目がポイントになります。できるだけ感染率を下げるためにも、家族に感染者が出たら必ず意識しましょう。[1]

患者は処方された薬を必ず服用する

処方された抗インフルエンザ薬は、医師の指示通りに服用しましょう。症状がよくなっても自己判断で薬をやめてはいけません。症状が改善してもインフルエンザウイルスが排出され続けている場合があるので、周囲の人に感染させないためにも処方された分はしっかり飲みきりましょう。

患者は可能な限り他者との接触を避ける

インフルエンザ感染者は、原則的には個室で静養させるべきです。一般にインフルエンザウイルスは発症の前日から発症後3~7日の間、飛沫などに混じって排出されるといわれています。そのため、ウイルスが排出される間は可能な限り他者との接触を控える必要があります。現在、学校保健安全法では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています。

こまめに手を洗う

看病をしていると、どうしても手指にウイルスがついてしまいます。手洗いは、手指についたインフルエンザウイルスを物理的に洗い流すことができます。家族に感染者がいる場合は手洗いを徹底しましょう。アルコールを用いた手指消毒剤も、インフルエンザウイルスの除去には一定の効果を示すといわれています。手洗いと組み合わせて活用するといいでしょう。

患者と接するときはマスクをつける

インフルエンザの感染経路は飛沫感染(咳やくしゃみの際に口から飛び出す唾液などの分泌物)を主としているので、感染者と接するときはマスクを装着するようにしましょう。布製マスクを洗って用いるよりは、使い捨てマスクがおすすめです。いずれにしても、同じマスクを使い続けていては予防効果が半減してしまいます。布製マスクであれば頻繁に洗い、使い捨てマスクであればしっかり使い捨てていくことが肝心です。

部屋を乾燥させないよう工夫する

空気が乾燥しているときは粘膜の防御機能が低下するので、インフルエンザウイルスに感染しやすくなります。加湿器などを使って湿度を50~60%に保つようにしましょう。マスクは喉の乾燥防止にも役立ちます。

免疫力をつける生活を心がける

体の中の免疫細胞は、その60~70%が腸に存在することから、日頃から腸内環境を整えることが免疫力の維持につながるといわれています。腸内環境を整えるうえで特に重要なのが、食事です。日頃からバランスのよい食事を心がけ、整腸作用のある乳酸菌や食物繊維、オリゴ糖を含む食べ物を積極的に摂りましょう。

※免疫力をつける食べ物について、詳しくは『免疫力をつける食べ物3選』をご覧ください。

インフルエンザウイルスの潜伏期間と感染しやすい時期

インフルエンザへの感染をできるだけ防ぐには、インフルエンザウイルスの潜伏期間と、発症後何日目が一番感染しやすいかを知っておくことも大切です。特に気をつけたい期間について説明します。

もっとも警戒したいのは発症から3日間

インフルエンザウイルスに感染してもすぐに症状が現れることはありません。これを潜伏期間と呼び、インフルエンザの場合1~3日の潜伏期間を経て発症することが多いとされます。先にも示したとおり、この潜伏期間中にもウイルスは排出されているので、他者に感染させる可能性は十分にあります。

インフルエンザの発症後、体内ではどんどんウイルスが増え、3日目には頻回の咳とともに飛沫を周囲に飛び散らします。この「3日目」が感染力がもっとも強いとされている時期であり、特に注意が必要です。

出勤、登校・登園はOK?インフルエンザ患者以外の家族の外出について

家族がインフルエンザに感染した場合、出勤停止になるかどうかはその企業の規則や判断によって異なります。学校、保育園、幼稚園に関しては学校保健法に従いますが、判断に困った場合はこれも事前に相談するとよいでしょう。家族に発症者が出た場合、本人が発症していなくてもウイルスに感染している可能性は低くありません。感染の拡大を防ぐためにも、外出の際はマスクをつけるようにしましょう。

予防接種は感染を防ぐもっとも効果的な方法

インフルエンザ感染予防でもっとも効果的な方法は、現在のところ予防接種を受けることです。ただし、ワクチンによる効果が出るまでに2週間程度を要するので、家族に感染者が出てから接種しても効果は期待できません。インフルエンザが流行する12月中旬までには予防接種を受けておくことをおすすめします。

一般的に、接種から2週間後以降3~6か月の間はワクチンの効果が持続するといわれています。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンとよばれ、インフルエンザウイルスの活性を失わせて免疫を作るのに必要な成分を取り出した病原性のないものです。そのため、予防接種によってインフルエンザを発症することはありません。ただし、注射を打った部位に赤み、腫れ、疼痛などの副反応が起こる場合があります。

注射によって接種されるインフルエンザワクチンは生ワクチン(生きたウイルス)ではないので、重篤な副作用は起こらないと考えられており、一般的に妊娠中のすべての時期において安全であるとされています。授乳中についても同様です。乳幼児のワクチン接種の有効性については報告に幅がありますが、一定の効果はあるとされています。医師に相談するとよいでしょう。インフルエンザワクチンの接種量及び接種回数は、次のとおりです。

・6か月以上3歳未満:1回0.25mlを2回接種

・3歳以上13歳未満:1回0.5mlを2回接種

・13歳以上:1回0.5mlを1回接種

タミフルによる予防も効果的

抗インフルエンザ薬であるタミフルという薬は、予防薬としても使われています。ただし、頻度は低いものの副作用の可能性があるので、違和感を覚えたらすぐに医師に相談しましょう。特に、小児・未成年の場合はタミフル服用後に異常行動が見られたという報告もあるので、予防としての投与は控えた方がいいかもしれません。また、妊娠中の方は医師に相談のうえ服用しましょう。

まとめ

インフルエンザに感染してしまうと、同じ空間で暮らす家族はどうしても感染のリスクが高まります。予防のための6か条を守り、できるだけ感染の拡大を防ぎましょう。また、自分がインフルエンザに感染しているかもしれないという可能性も踏まえ、会社や学校には必ず報告し、家族以外の周囲への配慮も忘れないでください。より確実に予防するためにも、できればインフルエンザの流行が始まる前に予防接種を受けておくことをおすすめします。

参考文献

  1. [1]インフルエンザの基礎知識 http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/file/dl/File01.pdf

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