風邪
2017.11.01

風邪のときでもすぐに作れ、回復を促す簡単レシピ4選

風邪(かぜ)をひいてしまったときにでも、簡単かつすぐ作れ体にもやさしいレシピをご紹介します。体を温める食材や殺菌作用のある食材、免疫力をサポートする食材を使い、弱った胃腸をいたわりながら回復を促す愛情レシピです。

監修医師

監修 管理栄養士  渡辺佳代先生

風邪(かぜ)をひいたときには体がつらく、食事を作るのが大変ですよね。食欲が出ないことも多いので、一人だとまあいいやと食事を抜いてしまうこともあるでしょう。しかし、早く治すにはしっかり栄養を摂る必要があります。ここでは具合の悪いときにでも簡単に作れ、かつ風邪からの回復を促す栄養レシピをご紹介します。体にもやさしいので、食欲がないときにもぴったり。ぜひ活用してみてください。

風邪をひくと食欲が落ちる理由とは

レシピの紹介の前に、まずは風邪をひいたときに食欲が落ちやすい原因について知っておきましょう。

風邪などの病原体は、気道(鼻孔、咽頭、気管支など)や消化管(口、咽頭、食道、胃、小腸、大腸、肛門など)、皮膚から体内へ侵入します。気道や消化管の上皮は抗菌物質を含む粘膜で覆われており、病原体の侵入を防いでいます。病原体が侵入すると免疫系の活動が活発になり、炎症反応を起こします。食事を消化し体内に取り込むには多くのエネルギーを必要としますが、風邪をひくと消化管は病原体との戦いに多くのエネルギーを費やすため、消化活動が抑制されてしまうのです。風邪のときに食欲が落ちやすいのは、このためと考えられています。よって、風邪をひいたとき(特に食欲がないとき)には、病原体と戦う胃腸の負担を減らすために、消化のよい食事が必要となります。[1]

風邪のときでもすぐ作れ、回復を促す簡単レシピ

風邪で弱った胃にもやさしい、簡単レシピをご紹介します。

うどん

<レシピ:あったかおろしうどん(1人前)>

材料:うどん 1人前/だいこん 3~4㎝分/卵 1個/3倍濃縮めんつゆ 40cc/鶏がらスープの素 小さじ1/2/水 300cc/片栗粉 大さじ1→大さじ2の水で溶く

  1. 大根は皮をむいておろす。うどんは柔らかめにゆでる。
  2. 鍋にめんつゆ、鶏がら、水を入れて煮立たせる。
  3. 沸騰したら、水溶き片栗粉を加えて混ぜ、とろみが出たら溶き卵を流し入れる。
  4. 大根おろしを汁ごと加え、10秒ほど温めて火を止める。
  5. 器にうどんを盛り、4の汁をかけて完成。

※お好みで、ねぎやおろししょうが、種を取って刻んだ梅干しなどを加えるとさらに風邪に効果的です。

大根には豊富なビタミンCと消化酵素が含まれるので、喉(のど)の痛みなどの炎症を抑える働きが期待できます。ビタミンCや酵素は熱に弱いので、大根おろしとして生で食べるのがおすすめです。大根おろしを加えてからは火を通しすぎないようにしましょう。

卵は良質なタンパク源です。また、免疫力を高めるビタミンAや、新陳代謝を活発にするビタミンB群も含まれるので、風邪のときに食べたい理想的な栄養食品です。

スープ

<レシピ:栄養満点モロヘイヤスープ(3~4人前)>

材料:モロヘイヤ 1袋/絹ごし豆腐 100g/豚ひき肉 50g/にんにく 1片/中華スープの素 小さじ2/醤油 大さじ1/ごま油 小さじ1/塩 適宜/水 700cc

  1. モロヘイヤは葉だけを摘み取り、さっと塩ゆでして、みじん切りにする。
  2. 鍋にごま油小さじ1とみじん切りにしたにんにくを入れて火にかけ、香りが出たら豚肉を加え炒める。
  3. 肉の色が変わったら、モロヘイヤを加えて炒める。
  4. モロヘイヤに粘りが出てきたら、水と中華スープの素、醤油を加え、塩で味を調える。
  5. 煮立ったら、一口大で5mm程に薄く切った豆腐をそっと加え、温まったら完成。

モロヘイヤにはβ‐カロテン、ビタミンC・Eが多いため、抗酸化作用が期待できます。ビタミンEには血流をサポートする効果もあります。

豆腐の原料となる大豆は、「畑の肉」と呼ばれるほど良質なタンパク源です。強い抗酸化作用を持つイソフラボンを含むため、免疫力を高める効果も期待できます。また、新陳代謝を活性化させるビタミンB1や、血行をよくするビタミンEも含まれます。

にんにくには、ねぎ類と同じ香り成分であるアリシンが含まれます。アリシンにはビタミンB1と結合して吸収を高める効果があり、新陳代謝を活発にする効果が期待できます。また、疲労回復や滋養強壮効果もあります。アリシンは細胞を壊すことで発生するため、刻んだり潰して食べると効果的です。また、油と一緒に調理すると、アリシンが分解されにくくなります。

豚肉も良質のタンパク源のひとつです。特に糖質代謝を助けるビタミンB1が豊富で、疲労回復効果が期待できます。にんにくと一緒に摂取することで、より効果が高まるといわれます。

雑炊

<レシピ:しらす雑炊(2人前)>

材料:ご飯 1膳分/しらす 大さじ2/卵 1個/ねぎ 10cm程度/濃縮めんつゆ 10cc/味噌 大さじ1/水 400cc/刻みのり 適量

  1. 鍋に水、めんつゆを入れて火にかける。
  2. 煮立ったら味噌を溶き入れ、ご飯、しらす、ねぎを加える。
  3. ご飯が好みの硬さになったら、溶き卵を加えて盛り付け、のりをかける。

イワシの稚魚であるしらすにはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれます。頭からしっぽまで丸ごと食べられるので、栄養を残らず摂れるのもポイントです。

ねぎ類の香り成分であるアリシンは、免疫力を高めてウイルスから体を守る効果が期待できます。また、炭水化物の代謝酵素となるビタミンB1と結合して吸収を高めるため、エネルギー生産を活性化します。さらに、長ねぎの緑の部分にはβ-カロテンやビタミンC、カルシウムが多く含まれます。これらの栄養素も、体の免疫力を高める効果が期待できるとされます。わけぎやあさつきといった小ねぎと呼ばれるものも同様です。

<レシピ:ふわふわ鶏団子鍋>

材料:A肉団子
鶏ひき肉 200g/豆腐 100g/ねぎ 10cm程度/醤油 小さじ1/ごま油 小さじ1/おろししょうが 小さじ1/片栗粉 小さじ1/塩 少々

材料:B鍋
白菜、春菊、ねぎ、豆腐などお好みの野菜 適量/だし昆布 10cm程度

  1. 豆腐はキッチンペーパーで包んで水切りしておく。
  2. 野菜は食べやすく切る。
  3. 鍋に昆布1枚を入れて火にかけ、沸騰したら白菜を入れる。
  4. ボールに鶏ひき肉と豆腐以外の材料を入れてよくねる。
  5. 潰した豆腐も加えて混ぜ、3が再び沸騰したら、肉だねをスプーン2本で丸く整えて鍋に落としていく。
  6. 他の野菜も加え、全体に火が通って柔らかくなれば完成。
  7. ポン酢で食べる。

※大根おろしやおろししょうがなどの薬味を添えると、風邪により効果的です。

鶏肉は繊維が柔らかく、特に胸肉は低脂肪のため、タンパク質の消化吸収率が高くなります。また、動物性のビタミンAであるレチノールが比較的多く含まれ、粘膜の強化も期待できます。

しょうがには強い殺菌作用のある辛み成分「ジンゲロール」が含まれます。また、香り成分の「ショウガオール」には咳を鎮める作用や、鎮痛、解熱、発汗作用があるとされ、風邪の諸症状に効くといわれています。

風邪をひいたときには控えるべき食事や食べ物

弱った胃腸に負担をかけるような食品は、風邪をひいているときには控えた方がよいでしょう。ここでは胃腸に負担をかけるといわれている主な食べ物を紹介します。

アルコール

アルコール分解には非常に多くのエネルギーを要し、免疫システムの活性を阻害します。また、アルコールには利尿作用があるため、脱水症状を引き起こすおそれもあります。薬の作用を阻害したり、脳を覚醒させて睡眠の質を低下させるデメリットもあるため、風邪のときには摂取しないようにしましょう。

刺激物や香辛料

刺激物とは、カフェインを多く含むコーヒーや紅茶、辛みや刺激の強い香辛料などを言います。こういったものは胃腸に負担をかけ、免疫システムを阻害しやすいです。

味つけが濃い食事や油っぽいもの、極端に冷たいもの

消化に悪く胃腸に負担をかけるため、免疫力の低下につながります。また、過度な塩分は体内のミネラル代謝に影響を与えます。風邪のときはミネラルが不足しやすいので、薄味を心がけましょう。

まとめ

風邪のときは、油や塩分の多いもの、香辛料を使ったものなどの胃腸に負担をかける食べ物は避け、胃腸にやさしい食事を心がけましょう。温かく消化にいい食事は免疫力をサポートする効果も期待できます。食事だけでなく、こまめな水分補給や質のよい睡眠、保温なども大切です。早く治すためにも、これらをぜひ心がけてください。

参考文献

  1. [1]「血液・免疫学の事典」成美堂出版(2017年2月20日)成美堂出版 
  2. [2]「あたらしい栄養学」高橋書店(2017年3月25日)
  3. [3]「食品成分表」実教出版(2016年11月30日)       
  4. [4]「食べ合わせ新百科」ブックマン社(2012)

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