風邪
2017.11.01

風邪をひいたときにおすすめのご飯

風邪(かぜ)症状を改善させるには、睡眠をしっかり取り、栄養バランスのよい食事を心がけ、体に備わった免疫機能(自分で自分の体を治そうとする機能)を活性化させることが大切になります。風邪のときの食事のポイントをご紹介します。

監修医師

監修 管理栄養士  渡辺佳代

風邪(かぜ)のときには、さまざまな栄養素を効率よく摂取することが必要です。風邪のときこそ、バランスのよい食事を心がけましょう。

風邪のときのご飯とは

風邪対策の食事は、「体を温める胃腸にやさしい食事」です。腸にはたくさんの免疫細胞が存在し、風邪のウイルスとも闘っています。免疫細胞は体温が上がることで活性化するともいわれるので、体を芯から温め、胃腸に負担を掛けないような食事を意識しましょう。まずは、積極的にとりたい5つの栄養素を紹介します。

1.炭水化物

体内で風邪のウイルスを撃退するには、多くのエネルギーやビタミンを消費します。炭水化物はそのエネルギー源となるので、消化しやすいうどんなどを中心に摂取しましょう。

  • ご飯
  • うどん
  • 芋類など

2.タンパク質

体中の細胞を作るタンパク質は、ウイルスと闘う免疫細胞のもとになります。豚肉や納豆などがおすすめです。

  • 大豆製品
  • 乳製品

3.ビタミンC

発熱時には、免疫細胞を活性化するビタミンCは大変多く消費されます。ジュースやスープなどで積極的に補ってあげましょう。

  • 果物
  • 野菜など

4. ビタミンB群

ビタミンB群は、炭水化物や炭水化物代謝酵素の補酵素となり、代謝を促進します。

  • 乾物
  • うなぎ

5. ビタミンA

ビタミンAは、のどや鼻の粘膜を丈夫にしてウイルスから体を守る働きが期待できます。

  • レバー
  • うなぎ
  • バター
  • にんじんなどの緑黄色野菜

風邪の症状を回復につなげるご飯レシピ

風邪で体調が優れないときに、簡単にできて食べやすいメニューをご紹介します。冷蔵庫の中を整理するように、1品にたくさんの食材を入れて具だくさんにすると、自然とバランスのよいご飯ができ上がります。

<豆乳味噌うどん(2人前)>

材料:豚こま肉 100g/にんじん 1/3本(50g)/小松菜 1株(50g)/白菜 1枚(100g)/スライスチーズ 1枚(約20g)/和風だしの素 小さじ1/醤油・味噌 大さじ1ずつ/水・豆乳 300mlずつ/うどん 2人前/小ねぎ 適量

野菜は大根やかぼちゃ、キャベツ、トマトなどもおすすめです。

  1. にんじんは薄めのいちょう切り、小松菜は2cm程に、豚肉、白菜は5mm幅程に食べやすく切る。
  2. 中火の鍋に豚こま肉を入れて炒め、油が出てきたらにんじんを加え炒める。
  3. 全体に油が回ったら、スライスチーズをちぎって加え、混ぜて溶かし、水と和風だしの素を加え、沸騰したら白菜を加えて2~3分煮る。
  4. うどんは乾麺の場合は表示時間茹で、冷凍の場合は表示時間茹でるかレンジにかけておく。
  5. 白菜の芯が透き通ってきたら、豆乳、和風だしの素、醤油を加える。
  6. 再び沸騰したら小松菜と茹でうどんを加える。
  7. 味噌を溶いて、1~2分煮る。盛り付けて、刻んだ小ねぎを散らして完成。

今回使用した食材には、このような効果が期待できます。

豚肉
ビタミンB1が豊富で炭水化物のエネルギー代謝を促進し、疲労回復効果がある良質なタンパク源です。
豆乳
大豆製品中のイソフラボンは、抗酸化作用をもつポリフェノールの一種です。ビタミンB1や鉄分も含まれています。
チーズ
牛乳の栄養成分が凝縮したチーズは、タンパク質、カルシウム、ビタミンAが豊富に含まれています。
人参
人参に含まれるビタミンAは脂溶性ビタミンのため、油で炒めることで吸収率が高まります。ビタミンAは鼻やのどの粘膜を丈夫にするといわれているので、乾燥や咳が気になる際に食べるとよいでしょう。
発酵食品
発酵食品であるチーズや味噌は、腸内の善玉菌を増やし、免疫力を強化するといわれています。

<たらのスープ>

材料:たら 2切れ/きゃべつ 2枚/玉ねぎ 1/4個/人参 1/3本/じゃがいも 1個/にんにく 1片/しょうが 1片/固形コンソメ 1個/塩 少々/青じそ 適量

  1. 鍋に水を入れて火にかける。
  2. しょうが、にんにくはすりおろす。青じそは縦1/3にしてから千切り、野菜は全て1cm角位に切る。
  3. たらは洗って骨を取り、一口大に切る。
  4. にんにくと野菜、コンソメを鍋に入れ、柔らかくなるまで煮る。
  5. 野菜が柔らかくなったらたらを加える。
  6. たらが煮えたら、しょうが、塩を加え、味を調える。器に盛って青じそをのせて完成。

今回使用した食材には、このような効果が期待できます。

たら
たらに多く含まれるグルタチオンには、強い抗酸化・抗ストレス作用があり、免疫力が低下した際に摂取するとよいといわれています。低脂肪・高たんぱくな白身魚で、消化がよく胃腸の調子が悪いときも食べやすいです。
にんにく
ねぎ類と同じ香り成分アリシンが、より多く含まれています。ビタミンB1と結合して吸収を高めるため、新陳代謝を活発にし、疲労回復や滋養強壮が持続するといわれています。アリシンは細胞を壊すことで発生するため、刻んだり潰したりして食べるとより効果的です。
しょうが
辛み成分であるジンゲロールには、強い殺菌作用があり、また体を温め血行を促進する効果、発汗作用があります。加熱・乾燥によって変化した香り成分のショウガオールは、抗酸化力が高く、免疫力をつけたいときにおすすめです。また、これらの成分は食欲を増進するとともに胃液の分泌を促し、消化を助けてくれます。
しそ
香り成分ペリルアルデヒドは殺菌作用があり、風邪をひいたときに効果的とされています。β-カロテンやカルシウムも豊富に含まれています。

<さつまいものはちみつ煮>

材料:さつまいも 中1本(300g)/はちみつ 大さじ4/塩 小さじ1/2/水 250~300ml(鍋に並べた芋が隠れるくらい)

  1. さつまいもは1cm幅の輪切りにし、底にちょうど敷き詰められる大きさの鍋かフライパンに、重ならないように並べる。ほかの材料もすべて入れ、蓋をして中火にかける。
  2. 沸騰したら少し火を弱め、煮汁が半分くらいになったら裏返し、箸がすっと通るまで煮たらできあがり。
  3. 煮汁がなくなると焦げるので、注意して見て、煮汁が少し残るくらいで火を止める。いもがまだ固いのに煮汁がなくなるようなときは水を足しましょう。

今回使用した食材には、このような効果が期待できます。

さつまいも
さつまいもやじゃがいもにはビタミンCが豊富に含まれています。でんぷんに守られるため加熱しても壊れにくいため、加熱調理に向いています。
はちみつ
はちみつにはビタミン類が多く含まれ、抗菌作用が強いといわれています。特に、喉(のど)の痛みや咳を緩和する効果が期待できます。

まとめ

風邪に効果のある栄養素をいくつか紹介しました。各栄養素にはそれぞれの役割があり、互いに作用し合って体に吸収され、体内で働きます。栄養素はひとつだけでは上手く機能できません。多種類の食品を組み合わせて食べることで、栄養素を効率よく摂取しましょう。

風邪による免疫力低下時に効果的な食事について、詳しくは『風邪で免疫力が低下した体に有効な栄養素を含む食事』をご覧ください。

参考文献

  1. [1]「日本食品標準成分表2015年版」文部科学省
  2. [2]「あたらしい栄養学」高橋書店

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